2012年5月のある朝の山の作業の朗報
山の作業に木の枝落としがある。 時には幹落とし。
悩みのひとつは、カラマツの枝で北極星が隠れてしまう。 何とかしたいがどうしたものか。
カラマツはどこまでもまっすぐ上に、枝を真横に広げながら年30センチ以上上に伸びていく。 2年前までは辛うじて隙間を通して見えていた北極星が、今年は限界に近づいている。
10メートルぐらいの所からは年数が若ければ幹を切り上への成長をストップできるが、それも根元の太さが40-50センチともなると、登って上だけ切り落とすわけにはいかない。危険すぎる。 根元から切り倒すには、そこは電線あり、山小屋ありどの方向にも倒せない。
では高枝鋸はどうか。 我が家にあるのは4メートルの高枝の鋸。切れが悪い。届かない。 ロープをひっかけ折れないか。折れなかった。
今日朝起きると電力関係の枝落とし作業者が来ていた。 無理にお願いして10メートルぐらい高いところの枝数本落としてもらった。 北極星の周りに枝は無くなった。 これで5年以上は天体望遠鏡の極軸合わせに苦労しなくて済みそうです。
ここで垣間見た山の職人の技、さすがプロ。
道具は通常の高枝鋸。高所に伸ばすポールが1.5ぐらいで高さに合わせて継ぎ足せるようになっている。木の真下から上に伸ばしていった。
鋸の歯の部分は両端がストッパーのようになっていて枝から外れないようになっている。
下の枝から落とすと思っていたが、上から落とし始めた。なぜか?
観察して思うに、(1)落としたとき下の枝にかかり、いきなり落ちてこないのでやや安心できる。 (2)下の枝の作業の時切れやすいように上から力がかかりしなる。 (3)下の枝が高枝鋸のポールのテコにできる。 ポールを下の枝にあてそらして鋸を引いていとも簡単に落としていた。 ポールを真下から上にあげていった理由がわかった。
継ぎ足しポールは既製品は無いようだ。塩ビパイプあたりで工夫するしかないようだ。
写真は枝落としで北極星が良く見えるようになったところ。 左の下の方の枝を伸ばしていった所に北極星が出る。右側のカラマツの枝を数本落とした痕が見える。
これで5年は大丈夫だろう。