四季の森の作業の最近のブログ記事

 10年ぶりに真冬にログキャビンを使うことになりました。 雪かきをして、小屋に入り、水を使えるようにするまでが大変です。 間違えるとひと晩水なしの不自由な生活をしなければならなので、水道の開栓までの手順を思い出しながらまとめておきます。

 このログキャビンの利用者の事だけなので参考にはならないので悪しからず。

 昼過ぎ位の早い時間に着くようにします。 こうしないと気温が下がり水道を開けることは難しくなってしまいますので、出来れば2時ごろには水抜き栓を閉じて水道を出すところまでを終えるようにします。

 流しの下の排水のトラップ、ここに水が溜まっていて凍り付いています。 水道栓を開ける前に、この氷を解かす必要があります。 ここは同心円状で二重の筒状になっていて水量も多いので解かし難い。

2013-12-sink-drain-015.jpg もう一か所洗面台に排水のトラップがあります。 ここはトラップの所の排水パイプは外せるようになっているので、解凍の処理はしやすいかもしれない。

 シャワールームの排水はトラップを付けてないのでそのまま開栓して流せます。 しかしここで水を少しずつ流すと凍ってしまうので、水がポタポタ流れないように水道栓の下に水受けの容器を置いておきます。

 水道栓の所が狭く、気温が低いと流れていても急速に凍り付くことがあるので注意が必要です。 水道は部屋が温まってから出すようにします。

 流しの下と洗面台の下のトラップは、流しは灯油ストーブの温風があたるようにし、洗面台はヒーター(電熱器)を置いて温めるようにして溶かすことにします。 

 トラップの氷を解かすのに時間がかかるので、駐車場の雪かきや、小屋の入り口までの雪かき、部屋の掃除や荷物の搬入などの前に、これらの事をやっておきます。

 そうこうしているうちに、トラップの氷も解けるて、配管のヒーターも温まり、開栓の準備が整うので、いつもの手順で、いっきに開栓して水をしばらく流して完了です。

 過去の失敗事例:

 シャワールームのところで、水道水の流れが悪かったので、流れるそばから水道栓の所が凍ってしましまい、半日かかって、最後には熱湯をかけてやっと水を出した。

 

 開栓後の必須の水処理注意事項 開栓に成功しても凍ってしまうんです。

 室内は夜間はマイナスになっても、ある程度暖かければ凍ることは無いんですが、小屋の外に接したところが危ないんです。

 流し台の下のドレインが床下に出て外気に触れる所、ここからは常時氷点下なので流れの勢いがないと管に氷が付き始める。 夜間、流しに塵芥が溜まっていて、水が少しづつ切れて流れていく。 これは確実に翌朝氷で詰まって流れなくなっている。

 対処法:トラップの下のドレインの筒を外して、床下に流している筒全体を引き出して筒の氷を解かす。 外さずに上から熱湯を入れて溶かす方法もある。 この場合は、トラップの下の水を給水ポンプで出来るだけくみ出してから熱湯を注入するが、やや時間がかかる。

 同じことがシャワールームのドレインにも言える。 トラップを付けてないので、表面の氷を解かして、ドレインのキャップを外し、水を汲みあげ、熱湯を注入する。 ここで洗濯の脱水なんかしたり、シャワー栓から水が漏れていたりすると、氷で塞がれてしまうので厳重注意。

退去時も手こずります。 氷で水抜きが出来ない所もあるんです。

 給湯器からの配管で、最後にすべての水を抜くための排水栓の先が凍ってしまって、栓を開けても排水出来ないんです。 

2010-04-038.jpg

 写真の左下の赤い栓の先です。 そこは幸い排水栓からすぐの所が排水口になっているので、栓に熱湯をかけるとすぐ熱が伝わり氷が解け排水できるようになる。 水抜きをする時、予めやかんに一杯お湯を用意しておきます。

星空観察の専用デッキ作りました。

 ベランダ天文台ではゆらゆら揺れて、人が退避しないと写真が撮れません。ベランダとは隔離された専用デッキが必要です。 2013年夏のプロジェクトです。

 独立基礎に木の支柱を立てベランダの上まで出し、支柱間に筋交いを入れて補強し、ベランダの上に出た部分にデッキを打ち付ける、という構想です。

 主要材料は

1.独立基礎コンクリート、沓石とか束石とかいうらしいんです。羽子板付を使います。 36センチ程度の高さのものを4個買いました。これ以上背の高いのは重くて運べません。

2.沓石を埋める穴の底に敷く小石や砂利。 敷地内にある小石を集めた。

3、コンクリート。水を加えるだけもの、2袋。

4.支柱。10.5センチ角の柱。 主に基礎に使うような杉の木材。 3メートルのもの2本を買って、その場で半分に切ってもらい運びました。

5.筋交いやデッキに板。 ログキャビンの余った部材を集めた。

6.その他材料や道具など、防腐剤、刷毛、巻尺、曲尺、金槌、釘、木ネジ、穴掘り用のシャベルなど。

 ここの凍結深度は確か60センチ程度と記憶しているのですが、そこまでのものではないので、沓石もそんなに大きなものは調達できず、したとしても重くてとんでもないことになりかねないので、大きく妥協し極浅く作ります。浮いてしまったらそれまでのことと割り切ります。

 穴を掘って、小石を詰め、子供のころ見知ったように丸太で突いて固め、ソンクリートを流します。一応木枠を作って流します。固まったところでもう一度コンクリートを入れて、沓石を置きます。コンクリートを水平に流したり、沓石を垂直に置くのは難しい。 結局踏み石は傾いた状態で固まってしまった。 傾くと柱を立てる所の位置関係が変わってしまうので始末が悪い。

 角材の支柱を立て、筋交いを入れます。沓石の傾きや高さの違いを補正しながらなので大変です。素人はこんなところで苦労するんですね。 土建屋さんの技にはかないません。

 ここまでくればあとは簡単、デッキの板を打ち付けて出来上がりです。

 出来上がりの状態はこんなもんです。

2013-08-stargazingDeck-038.jpg 雨水が跳ね返らないように、カラマツの葉を敷いてあります。 組み立て前に、木材にはたっぷりと防腐剤をしみこませました。

2013-08-stargazingDeck-039.jpg ベランダから柱の所だけくりぬかれて出ています。 三脚を載せる所に、定位置に置けるように設置ガイドの木を固定してあります。 これで意外といつも方位が定まるんです。

 これでどの程度振動しないか。 星空専用デッキを横から蹴飛ばすと振動します。 どういう訳がベランダを揺らすと、なんとなくそれがつたわってるみたいです。 普通にベランダで動いている限り、「全く」問題ないようです。 使ってみて精度はかなり上がって、星空観察に、パソコンコントロールンなんか欲が出てきそうです。

 後はひと冬越してみて、基礎が浮き上がることはないかどうかです。

 四季の森には都会の喧騒から離れて、それこそ非日常のやるだけで心が洗われる作業がいくつかあります。 順不動で職人の技を含め記録しておきます。

 カラマツの伐採

 普通には木の伐採です。山小屋ができた頃は木々も低木で、カラマツ、白樺、ヤマザクラ、我が家で通称アスペン(木の名前が分かりません。葉がアスペン風で、風にひらひら葉だけが揺れ、秋には黄色く色ずくのでそう呼んでいます)などがありました。 初めのころは白樺やモミの木、紅葉など植林もして、早く大きく育って木々に囲まれた雰囲気を夢見ていましたが、とんでもないことでした。


 成長するに従い、まず屋根にかかり、小屋やベランダが青カビだらけになってきます。空がだんだん少なくなりました。 星空も狭い範囲でしか見えません。このままでは明らかに過埴で小屋は朽ち果てていく流れです。 木は日当たりがあると次々に新たに生えてきます。


 中でもカラマツの上への成長は目を見張るものがあります。これは順次伐採すべしと決めました。年1本のペースです。 ライフワークみたいなもんです。
 直径40センチの高さ20メートルなんなんとするカラマツは、見上げると巨木です。これを切り倒すにはどうするか。


 切り倒す方向を定めます。この時できるだけ山側に寝かせるように倒すようにします。
 方向が決まったら木に梯子をかけ出来るだけ高い所に十分に長いロープをかけ倒す方向に引っ張るようにします。私はこの時3つの滑車を使って4倍の力で引っ張れるようにしています。


 倒す側の木の根元をチェーンソウでくさび状に切り込みを入れておきます。できるだけ正確に方向と直角に切り込みを入れます。今度は幹の反対側を切っていきます。この時も倒れる方向ができるだけ正確になるように慎重に切り込みを入れていきます。かなり切り込んでもカラマツはビクともしませんが、ある程度入れたところで、先ほどのロープを引き、かなり伸長したところで適当な木に固定しカラマツに力がかかるようにしておきます。

 カラマツの根元に戻って、慎重に徐々に切り込みを進めます。木が少し傾く気配が感じられたら後は先ほどのロープをカラマツの木よりも遠い位置から、少しずつ力を入れていくと、ある時はいっきに倒れます。またある時は再度幹の切り込みを少しだけ入れると大木は倒れていきます。 このあたりは慎重には慎重に細心の注意を払って、移動するときもカラマツの倒れる可能性のある広範囲の所を避け、カラマツから目を離さずに敢えて遠回りします。木の曲がりや傾き、風向きでいつ何時どんな方向に倒れるか分かりません。
 先端部分が目標から左右5メートル以内であれば大成功です。
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 伐採後の処理
 これも結構処理に時間がかかります。
 枝落とし、枝の整理処分、幹を適当な長さに木切ってしかるべきところに動かして整理しておくなどです。 切り倒したばかりの幹は何と重いことか。見た目よりもはるかに重い。
 ここでは2メートルぐらいに切って移動し整頓しておきます。この時も太めのところはコロのようなものの助けを得て転がすか、片方を持ち上げ倒しながら移動させます。
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 最後の儀式
 切り株周辺に塩をまき、切り株にお神酒をかけ、樹齢の期間私たちに恵みを与えてくれたことに感謝の念をもって頭を垂れます。
 その日の晩酌も感謝の念をもってありがたくほろ酔いとなります。

 
 翌日切り倒したあたりに行ってみると、明るいんですね。 空が開け日の当たるところがいっきに広くなっています。 翌年から徐々に新たな下草や木々の芽が出だします。

 2012年5月のある朝の山の作業の朗報 

 山の作業に木の枝落としがある。 時には幹落とし。
 悩みのひとつは、カラマツの枝で北極星が隠れてしまう。 何とかしたいがどうしたものか。 

 カラマツはどこまでもまっすぐ上に、枝を真横に広げながら年30センチ以上上に伸びていく。 2年前までは辛うじて隙間を通して見えていた北極星が、今年は限界に近づいている。
 10メートルぐらいの所からは年数が若ければ幹を切り上への成長をストップできるが、それも根元の太さが40-50センチともなると、登って上だけ切り落とすわけにはいかない。危険すぎる。 根元から切り倒すには、そこは電線あり、山小屋ありどの方向にも倒せない。
 では高枝鋸はどうか。 我が家にあるのは4メートルの高枝の鋸。切れが悪い。届かない。 ロープをひっかけ折れないか。折れなかった。

 今日朝起きると電力関係の枝落とし作業者が来ていた。 無理にお願いして10メートルぐらい高いところの枝数本落としてもらった。 北極星の周りに枝は無くなった。 これで5年以上は天体望遠鏡の極軸合わせに苦労しなくて済みそうです。

 ここで垣間見た山の職人の技、さすがプロ。

 道具は通常の高枝鋸。高所に伸ばすポールが1.5ぐらいで高さに合わせて継ぎ足せるようになっている。木の真下から上に伸ばしていった。
 鋸の歯の部分は両端がストッパーのようになっていて枝から外れないようになっている。
 下の枝から落とすと思っていたが、上から落とし始めた。なぜか?
 観察して思うに、(1)落としたとき下の枝にかかり、いきなり落ちてこないのでやや安心できる。 (2)下の枝の作業の時切れやすいように上から力がかかりしなる。 (3)下の枝が高枝鋸のポールのテコにできる。 ポールを下の枝にあてそらして鋸を引いていとも簡単に落としていた。 ポールを真下から上にあげていった理由がわかった。

 継ぎ足しポールは既製品は無いようだ。塩ビパイプあたりで工夫するしかないようだ。

 写真は枝落としで北極星が良く見えるようになったところ。 左の下の方の枝を伸ばしていった所に北極星が出る。右側のカラマツの枝を数本落とした痕が見える。
 これで5年は大丈夫だろう。

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