2014年2月アーカイブ

 2014年2月5日、月齢5日で寒気が入って夜空は澄んでいます。 オリオン座の上の辺りにあるばら星雲が超都心でも赤く捉えられるか探ってみました。 ナノトラッカーに代わりポラリエが初登場します。

 都心のマンションですから、西の空に来ないと見えないので、夜11時頃からの撮影です。 使用機材は、ポラリエ、EOSKissX4新改造、40mmパンケーキレンズ、AstronomikのCLSフィルターで、今回はCLSフィルターの有無の効果をみました。 カメラはベテルギウスを目印に構えます。

 結果は、CLSフィルター付きで赤く写りました。

20140205-orion-rosette-md.jpg2014年2月5日23:24より超都心にて撮影 EOSKissX4新改造 40㎜パンケーキレンズ CLSフィルター f/5.6  30秒露出 40コマをdeepskystacker処理

 下の左の方にオリオン星雲と三ツ星が写っていて、中央右に明るいベテルギウスが写っています。ばら星雲はこのオリオン座から辿るのが分かりやすいんではないかと思うんですが、双眼鏡でオリオンの顔の所からベテルギウスの先の方に、あるいはベテルギウスから冬の大三角形のプロキオン方面に1/3ぐらいまで、5等星ぐらいの星を2つぐらい辿って、3つ目の一角獣座のε4等星に行きつけば、その先の5等星がいくつかかたまって見えるあたりがばら星雲のはずです。

 画像の矢印の所がやや赤みがかって見えます。 拡大して見ると5等星を含む星が6つぐらい2列に並んでいるように見えます。

 ↓は昨年2013年2月11日に撮ったものです。

ori-gem1-40mcls0211ftbidstcmod.jpg

2013年2月11日23:19より超都心にて撮影 EOSKissX4新改造 40㎜パンケーキレンズ CLSフィルター f/2.8 5秒露出 60コマをdeepskystacker処理

  左の矢印の所がばら星雲で、右の矢印の所がモンキー星雲も写っていました。

 実質の露出条件は同じですが、ばら星雲の赤い発色の程度はいい様です。 2013年2月11日は3連休の休日で新月から1日目で条件がかなり良かったようで、それが正直に出て いるんですね。 

      ori-gem1-40mcls0211ftbidstctr11.jpg  ori-gem1-40mcls0211ftbidstctr22.jpg

 適当に拡大して、左がばら、右がモンキー、赤く見えますね。 今度条件のいい所で巨砲で撮ってみたいですね。

 CLSフィルター無しでは、全く赤い色には写りませんでした。 光害カットの効果はありました。  EFレンズはまだひとつしか持ってないんですが、EOSKissX4とEOS clip CLSフィルターの組み合わせはいい様です。  

 ついでに、一番上の画像を拡大して見ると認められるのですが、三ツ星の左の星の周辺に、うっすらと散光星雲NGC2024も写っています。

備忘録
ばら星雲: 一角獣座 NGC2237 散光星雲、中の散開星団はNGC2244 5000光年先にある。
モンキー星雲: オリオン座 NGC2174 散光星雲 中の散開星団はNGC2175  6400光年先にある。