M42 オリオン大星雲の最近のブログ記事

 2013年の事始め、ナノトラッカーを使って超都心でどこまで星空撮影ができるか準備が整った。初撮りの顛末と結果をまとめてみた。

1.まずEF40mmf2.8STEを使ったオリオン大星雲から。

 除夜の鐘を聞きつつ初撮りをスタート。ナノトラッカーは準備よろしく、明るいうちに完全設定しておいた。 使用機材のうちカメラは新調のEOSKissX6iを使用した。本体とレンズの間にAstronomik EOS Clip CLSフィルターを装填した。合焦はライブビューでX10のビューを拡大鏡で合わせる。

 フィルターを通しているため空が青く出る。

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2013年1月1日0:32-0:40超都心マンションベランダで撮影 ナノトラッカー、EOSKissX6i、Astronomik EOS Clip CLSフィルター、EF40mm、f=6.3、iso3200、露出11sx8 11s画像の8枚をキヤノンDPPで加算平均、400x300ピクセルをJtrimで切り出し

 DeepSkyStackerはうまく処理できなかったので、DigitalPhotoProfesionalの多重合成機能を使った。少し雰囲気が出たといったところ。もう少し露出を開けたらもう少し浮かび上がったかもしれないが、下の画像と比べて見劣りがするのは、大みそかの光害があるのかな?。

 

2.EF-S 55-250mm ISで撮ったオリオン大星雲

 元旦の撮り初め。 撮るまでのロスタイムが2時間ぐらいあった。予備撮影をすると露出5秒程度で星が流れる。仰角方位など、あれこれやって、極軸合わせからやり直したが治らない。よくよく確認してみると、木星を見ていた(+_+)。気を取り直し恒星で確認、同じく星が流れる。やはり望遠はダメかと、ふと見るとナノトラッカーの点滅が何かおかしい。電池が早無くなっていた。電池を取り換えた。

 あれ?今度は星が躍る。ベランダの振動か、ウォームギアのバックラッシュか、マンションの揺れか悩んだが、結局レンズの手振れ防止がONになっていた。何のことは無い、手順を踏んでいれば装置は完璧であった(-_-;) この2時間でオリオン座もちょうどいい位置にきていた。(^_^;)

 EF-S 55-250mmの最望遠側250mm、光害カットフィルターなしの画像です。DeepSkyStackerはRAW画像での解析は上手にできなかったのでjpeg画像で行った。

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 2013年1月2日0:32-0:34超都心マンションベランダで撮影、CLSフィルターなし、EF-S 55-250mm F4-5.6 IS II、f=250mm f/8、iso1600、露出10sx10、うち8枚のjpeg画像をDeepSkyStacker処理 、トリミングののち縮専で400x300ピクセルに縮小

 

 結構いけるじゃないか、ここまで出れば超都心でも結構楽しめそう。これで月がなければもう少し画質はアップしそうだが、甘いかな。

2012年10月の新月を過ぎた17日の夜明け前です。

 オリオン座が南中します。この時は珍しく一晩中快晴が続き冴えわたっていました。冬の星座を先回りしてカメラにおさめてみました。3時50分ごろから撮影域に入りますが、5時には夜が明けるので手際よい段取りが必要です。途中カメラのバッテリー切れで焦りました。初めのワンショットを見ると!、標準カメラでも彩色豊かに映ってるじゃありませんか(^_^;)

 明るさを抑えてiso1600、60秒の露光です。10枚をDeppSkyStackerするとこんなになってしまいました。DPPで背景の暗さを調整してからのjpegでの処理です。

m42-20121017-psds-2.jpg

 彩色はどんなのが本当なのかわかりませんが、あまり気に入っていません。無改造カメラの限界なのでしょうか、解析ソフトをケチっているからなのでしょうか。

 これならワンショットをちょっといじっただけの画像が見た目に自然で落ち着いて、遜色ないように見えます↓。

2012-10 m42 341-1pstc.jpg

 10枚のうちの一枚ですが、たまたま流星が2本上下に流れています。左のは位置から21日がピークと言われているオリオン座流星群の片割れみたいです。右のは流星にしては明るく写りすぎているかな。左下の薄い横に流れる筋は右から左に流れていて60秒で移動した人工衛星です。後でステラナビゲーターで調べたんですが、ここのところが人工衛星の静止軌道なんですね。いろいろ映っていたのでこのショットを選びました。

 DeepSkyStackerしたやつをもっといじくると暗いところをこんなに浮きい立たせることもできますが、こんなになっているとして見ていてください。↓ 広範囲にモヤモヤしているんですね。ほんとに緑っぽいのでしょうか。

m42-20121017-ds-1.jpg

 いずれも星も点に写っていて、頭のあたりの暗黒星雲も見えています。明るくつぶれているところのトラペジウムは露光をグンと抑えて次の機会に挑戦してみよう。

 追記:2012.11.23

 DeepSkyStackerの最新版ベータでRaw画像を使えるようになったので、ダーク10枚、フラット、ダークフラット、バイアスのフレーム各10枚、後処理としてsaturation、Luminance、さらにGIMPFreeの色相彩度輝度調整をフル動員して仕上げてみた↓

m42-20121017-22crdfdsgp.jpg ふたつ前のナマの画像と比べてみて、果たして画像としての魅力が増したのか。ナマ画像を見直すと、我は手間暇かけて何をやっているんだろうかと、キヤノンの写真技術の高さに感銘。

 以上、撮影機材はこちら

備忘録

M42=NGC1976 オリオン大星雲 オリオン座。鳥の頭みたいなところがM43(NGC1983)。羽の下のところが横に静止衛星の軌道になっている。