2012年5月アーカイブ

 雲から透けて見えた幻想的な金環日食
曇り空から見えた金環の太陽は幻想的で神秘的てあった。 この姿を再現できないだろうか。
再現してみた。
素材はその時撮ったフィルター無しの曇り空、これはカメラのディプレイに導入できない太陽を雲から現れない雲空に向かってたまたま撮りまくった画像の一枚と、フィルターを付けて淡々とシャッターを切って撮った美しい金環の太陽の2枚。
 これをコンポジットのできるフリーソフト、SiriusCompKikuchiMagickを使わせていただいた、それにレタッチ、ブラシできるAVS Photo Editor(有料)を使って、素人丸出しの合成画像を作った。

 出来上がりの画像がこれです。

eclipse lc-mod.jpg2012年5月21日撮影、場所東京都
キヤノンEOSkissX4 135mmズーム、SILK三脚、金環の部分はMARUMIフィルターND100000使用、f=8、ISO=400、t=1/100、雲の部分はフィルター無しでt=1/1000
比較明コンポジット、レタッチ・ブラシ処理


 いかがでしょうか。
 まず曇り空画像とフィルターを通した金環太陽の合成、コンポジットに比較明合成と比較暗合成とがあるらしいのですが、どうやら比較明合成をするとそられしいのができましたが、雲の上に金環がぺったり乗っていて、雲の向こう側にある感じが無い。 コンポジットのアルゴリズムが分かってやっているわけではないので、いろいろここ見たがお手上げ。

 そこでかつて大安売りで購入したお買い得ソフトAVS、その中にAVS Photo Editorがあった。
素人丸出しのレタッチですが、何とか金環を雲の向こうに、雲を通して金環が幻想的に見えてきました。 ある程度太陽の光が雲にあたって比較的近くは雲が明るく見えていないでしょうか。

 部分蝕の時は太陽の光は強烈で、かなり広範囲に光が雲に当たり、一帯が白くその中にさらに白く太陽が見えるのですが、金環となって光がだいぶ弱められ、雲にあたる光もそれほど強くなく、金環の周囲だけが白くにじんで、一部がさらに厚い雲で金環が切れそうになる姿など、結構リアルみ見えませんか。


 金環日食撮影の顛末の記
 金環日食撮影の顛末の記 その2

 
 

 ベイリービーズは写っているか?

 東京での撮影は曇り空を通して機材も135㎜のズームレンズで、しかも濃厚のD5フィルタ1枚だけの困難な条件であったが、金環と第3接触付近は撮影できた
 撮影した数ある画像の中に果たしてベイリービーズなるものが写っているだろうか。 探してみた。
 
 第2接触付近の画像を見てみた。 分厚い雲で太陽の影も映ってなかった。
 第3接触付近で探してみた。 最有力候補はこの2枚。 カメラの時計で7時45分40秒前後、連写なのでカメラ内のデータからは同じ時刻で写ってるのは3枚で、このうちの連続した2枚です。 時刻はカメラ時間なのでくるっていると思う。 あまり厳格に見ないでくださいね。

2012-05 eclipse 107.jpg  2012-05 eclipse 108.jpg 
   
   
 RAW画像を使用。 キヤノンのDigital Photo Professionalを使って中心部だけトリミング、我流ですが主にピクチャースタイル、明るさ、コントラストの調整をしてそれらしく仕上げてみる。

 結果はこれです。

 2012-05 eclipse 107t-ps-t.jpg 2012-05 eclipse 108t-ps-t.jpg

 下の方が時間的に後です。画像処理の条件が一致させられなくて少し明暗シャープネスなど違ってしまいました。
 単なるノイズではなく、なんとなく同じようにビーズが出ていませんか?
                                            

 ところで、リングの月に隠れた右側のあたり、この画像ではわかりずらいのですが、赤く出てるんです。 これ、プロミネンスの痕跡なんですかね? 元の画像は赤くなっています。

 機材は、SLIKの三脚、キヤノンEOSkissX4、135㎜ズーム。
 撮影条件はND100000フィルター使用、シャッタースピード1/100、ISO400、f-=8、プリセットマニュアルフォーカスです。


  
 金環日食撮影準備
 金環日食撮影の顛末の記












 撮影準備は用意周到怠りなく、最後の難関は天候と目覚まし。
 5時に起床できた。 
 天候の方は一時期待させる報道であったが、いざ定刻となると分厚い雲が一面を覆う。
 前日の予行演習で位置合わせの強力なツールを作成し、写真の通りのいでたちの機材で臨んだ。太陽光遮蔽板、よく見えないがタイマー、時刻確認の携帯電話がSLIKの三脚にぶら下がっている。あとキヤノンEOSkissX4、135㎜ズーム、ND100000フィルター。 それに裸眼での太陽観察プレート。 これ快晴の時には最高の装備。 曇りの時の準備が少し甘かったかな。

img 5857.jpg カメラで太陽さえとらえればあとは設計通りに進行する。7時11分にカメラ画面の左下に太陽を合わせ、30秒おきのシャッターをスタートさせる。ISO400、f-8、シャッタースピードは1/100で落ち着きこれで固定した。適正スピードを出すのに少し手間取った。 ズームは最大の135mm。

 経過と結果
 第1接触から第2接触までは厚い雲でほとんど撮影できなかった。 第2あたりから以降は途切れることはあったが、雲を通してカメラには映った。
 カメラに映ったリングよりも、薄いフィルターで、厚い雲に隠れながら透けて見えるリングの姿は幻想的でかえって良かったようだ。

2012-05 eclipse ring rt (2).jpgリングになった時


2012-05 eclipse 3rd rt (1).jpg第3接触の時

 例の月の山による光のチェインなるものは映ってない(ベイリービーズと言うらしい)。雲を通しては無理か、135㎜では無理か。

 真同心円や第3接触のものより、そのあとの三日月様(よう)より大きく光の部分が回り込んだ姿が優美に思える。

2012-05 eclipse 3rdafter rt.jpg
 後で指摘された金環日食の後遺症:顔の日焼け。 


 連続撮影風の合成は適当なソフトが見つかってからにする。

 金環日食撮影準備