2011年10月の月明かりの無い頃、M27を狙い最挑戦。新たに得たフリーソフトDeepSkyStackerで 画像処理したら、予想以上の成果が得られたので、その処理プロセスと画像の変遷を紹介したい。
結果はこれです↓。修正最終画像の中央部の拡大したものです。 星雲の中まで細かな星像が浮き出て、球の表面に白く映る紋様がでている。前月撮った写真はピンク部が濃く出ているのですが、今回のはわずかにピンクが認められる程度です。 可視光も綺麗ではないかな。 思いのほか微細に映りだされたので、自分としては自慢の逸品です。ざらついた感じがノイズ混じりなのかリアルなのかは分かりません。 こうなったとして見てくださいね。
2011年10月27日19:16-19:25撮影 撮影地:長野県立科町 ケンコーSE 250N CR 25cm反射鏡 Baader Planetarium MPCCコマコレ使用 EQ6PRO赤道儀 キヤノンEOS KissX4無改造 ISO3200 露出60秒のショット6枚をCanon Digital Photo ProfessionalとDeepSkyStackerでスタック画像処理の後中心部をトリミング。掲載のため縮小専用で400x266pcに縮小。
ここに至る画像処理
オリジナル画像はこれ↓です。
カメラはキヤノンEOS KissX4 でISO3200で露出は60秒です。中央のものの出具合からこの程度かなという感じでした。 60秒なので星の流れや振動の影響が少なく撮れました。 これを10枚撮り、星の流れ揺れの小さいもの6枚を採用しました。
Canon Digital Photo ProfessionalによるPS処理後がこれ↓です。
PS(ピクチャースタイル)と呼ぶ機能で主にバックグラウンドの夜空の明かりを暗黒の状態にしました。月がなくてもどうしても空が明るいんですね。 処理前は地上からの眺め、処理後は宇宙に出た眺めといった感じ。この星の点にノイズが混ざっているかもしれません。
パターンノイズの除去にダークフレーム↓を使い引き算処理をします。反射鏡にふたをして同一条件でシャッターを切りました。多少撮り忘れ気味で時間帯が30分程度早い時刻のものですが、条件(カメラ内部温度)は同じということで。
見る限り真っ黒でノイズなしの状態。夏場よりかなり少ないのはこの地は霜の降りそうな時刻に近づいているからです。 カメラのノイズ性能は良い!
6枚のPS処理後の画像とダークフレームをDeepSkyStacker処理をします。stack後の画像がこれで↓す。
バックグラウンドは全体に明るくなり、周辺減光が目立ちます。M27内に紋様が見えてきています。星像もかなり微細に出てきています。 周辺減光を補正する機能があるのですがまだマスターできていません。
結果を最終調整をしたのがこれ↓です。トップの最終画像のトリミング前の画像です。
スタックで加算減算をした状態では像全体が明るい方にシフトしているので、スタック後明暗の分解能が大きくなるようにシフトしていきます。 RGB/K levelという操作で微妙です。複雑な細工をせずに単純にバックグラウンドが適当に暗くなるところに調整しました。 正しい操作がわかっているわけではありません。TIFのフォーマットなのでAVS Image Converter(有料)でよく使うJPGに変えました。
処理前後と比べると、6枚加算の効果でM27の暗いブルーが明るく出ています。明暗の分解能が上がり紋様が浮き出て、微細な星像がはっきり出てきました。 M27の周辺部を見ると、ところどころ星の群れが模様を作り、星の少ない筋模様も感じられるのも趣があります。
もう一度トップの拡大画像を鑑賞してください。
うろ覚えを思い出しながら纏めているので勘違いしている部分もあるかもしれません。
補足ですがブログサイトのヘッダー画像も同じような処理プロセスで作りました。
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