ナノトラ vs お手軽経緯台LCM 対決

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  セレストロンのLCM経緯台は極めてお手軽で、お手軽星空撮影に使えそうである。 都心のベランダでの星空撮影を想定して、ノトラッカーと対決してみた。

1.まず一番の関心ごとである設置精度と、追尾精度。

 ナノトラッカーはギアを使う場合で±2度程度以上は難しい。LCMはカメラのライブビューにグリッドを表示させて、その中心にアライメントの星を入れることで非常に精度よく設置できる。 

 肝心の追尾精度、ナノトラッカーの方は、アルデバランに照準を合わせ、ズームで200mmの望遠位置、f/20、iso=100で10分を連続で6枚計1時間の露出時間

 同じくLCMの方は、アルデバラン、リゲル、ベテルギウスでアライメントをして、アルデバランは手すりにかかりそうだったのでベテルギウスを追尾、カメラ条件は同じ。(LCMのとき雲が猛然と出てきて危ぶまれたが、拡大して見ると星は見えていた)。 結果をdeepskyastackerで合成して繋げた。 LTtest-NANO-60s.jpg

LTtest-LCM-60s.jpg

 上がナノトラッカー、下がLCM。 LCMの方を左に90度回転すると同じカメラアングルになる。 LCMの方が良い。ただ、通常使うのはせいぜい60秒以下だからどちらでもいいかな。

2.値段と搭載重量
 どちらもほとんど同じ値段だけれど、ナノトラッカーの方は設置支援のため、manfrottoの3軸ギア付雲台を買ったので、出費は2倍弱かかっている。 またどちらも2kgの機材の搭載重量制限で、お手軽価格でLCM有利。

3.お手軽携帯性
 ナノトラッカーはSLIKの三脚に付けた雲台とナノトラで重さ3.5kg。 LCMの方は専用三脚、本体、充電池8個付、カメラを付けるアリガタを入れて4.0kg。

 どちらも4時間程度以上では電池交換が必要で、ナノトラは一時中断するが、入れ替えればほぼそのまま復帰する。一方LCMの方はアライメントをやり直す必要がある。 だた、ベランダでやる場合は電源を使う手がある。 ナノトラッカーがやや優勢か。

4.設置のお手軽設置性
 ナノトラッカーは3軸のギアを回して、水平を出し方位と仰角を調整するだけで、予め計測されているので5分程度。野外ではのぞき穴に北極星を入れるだけ。 LCMは水平を出し、場所日時を入れ、3つの星でアライメントをしないと使えない。少し失敗すると日時を入れなおすところからやり直しだが、アライメント後の機動性は圧倒的に高い。見えない目標にカメラを向けるのもLCMは自動で正確にできる。ナノトラッカーは難しい。 互角。

 判定はお手軽経緯台が優勢勝ちってとこかな。 旅先での携帯用だとナノトラッカーが判定勝ち。

お手軽経緯台を使ってみた
ナノトラッカーで夜空を撮影する機材をそろえた

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