超都心で撮るナノトラッカーの極軸設置精度

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 超都心で星空撮影するナノトラッカーの機材をそろえた。この機材で北極星の見えないマンションのベランダで、どの程度精度よく設置できるかを試してみた。

 北極星が見えない、星のドリフトで合わせる方法、この機材でとてもじゃないが面倒でできない。頼りは方位と仰角を雲台Manfrotto モデル410の3軸のギア表示盤とカーナビのGPSによる方位と緯度、これでとことん合わせざるを得ない。

 直接方位を決められる雲台と方位計ならその方が手っ取り早いが、出来なかったので、ベランダの壁面を基準として方位を割り出した。

 基準はベランダの壁の方位、これをカーナビの方位計で割り出してみると北から西へ7度、時に9度と出るときもある。まず7度に設定して進める。次の仰角(緯度)は携帯電話のGPSでも同じ値なのでこれを使う。

 三脚の設置位置を決めて、ここで雲台の1軸(平面軸)の方位をおおよそ決める、この状態で2軸と3軸のギアで水平を出す。水準器はナノトラッカーを取り付ける3軸面にあります。ナノトラッカーを初めにベランダ壁に1軸面の調整で平行にしておいて、方位偏差分だけ動かして方位を決める。 

水平を確認して、3軸のギアで仰角分だけカメラを乗せる面を傾ける。これでナノトラッカーの軸は北極星に向いているはず。

2013-01-nanotracker-009_1.jpg

 Manfronttoの雲台の目盛合わせにひと工夫して、設置を目盛のマークだけでできるようにして合わせた結果は、極めて良好(*^。^*)

 ここまでは設置精度ですが、星空で検証するとなると追尾精度となる。 設置精度としては前のブログで一応±2度程度。

 レンズ250mm望遠側で、10分の露出でどの程度ずれるかで評価した。方位角は8-9度が適当らしい。その時の気分によって、良かったり悪かったり、点にはならない。仰角のエラーも入るのかもしれない。このちゃちな装置の限界かな。それでも250mmレンズで30秒までだったら、設置して一発目から星は流れない。

 この方法でのここでの結論:総合的に追尾精度として、

レンズ250mm:60秒以下。
レンズ55mm:5分以下
レンズ40mm:6分以下
レンズ18mm:10分以下

で、使用することにしよう (^_^;)

 超都心の空のバックグラウンドの明るさでは、iso=1600、f=8で、休日夜10時以降で、露出30秒位までなので、スペック的には十分たえられる。

 山奥での撮影条件はf=4.8 iso=6200 60秒だったから、 250mmレンズはf=5.6なので、60秒とすると光量で3割減程度なので、その分撮影枚数を増やして山奥での高感度撮影にも耐えられるようだ。

 のぞき穴で極軸をした場合と比べて、仮にのぞき穴の方が良いとしても、どうも精度は極軸よりも他のメカ的な限界で制限を受けているような気がしてならない。その時の気分で、星が流れたり流れなかったり。これ5分以上の露光の場合です。 (後日の1時間の追尾で見ると星の流れが直線的でなくぐるり廻ったりするので、中のメカに原因がありそう)

 ここから、本題からそれるが、使用する充電池は電圧が低いので要注意のようだ。使えることにはなっているが、大容量の方が確実のような気がしていて、ToshibaのIMPULSE 2400mAhを使っている。どうも1900mAhのやつは心もとない。

 あとは、カメラを乗せるときの加重のかけ方の工夫でバックラッシュ・ガタ・摩擦の影響を少なくする。特に望遠レンズを乗せたときに要注意。回転と反対方向に加重気味にしておくとよいかな。

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